飲食店ノウハウ

後を絶たない飲食店の炎上について。過去事例と対策をご紹介

認められたいそんな気持ちがもしかしたらあるのかも知れません。これぐらい大丈夫だろうという安易な行動がSNSという拡散力が強い媒体を使ってしまうことで、取り返しがつかない事態にまで発展して会社側としても店舗を閉店せざる状況。業界は対策を実施。一度どんなことが起こっているのか整理して行きましょう。

バカッターと飲食店の炎上事例

バカッターとは

飲食店の炎上の背景には「バカッター」という言葉があります。バカな行為+ツイッターを組み合わせたネットスラングです。どんな意味合いでバカッターを使うかというと、面白い、目立ちたい、注目を集めたい、そんな安易な理由で社会的なモラルに反する行為を行い、その様子を写真撮影や動画撮影をしてツイッターなどSNSに投稿してしまう人。またはその行為を行っているところを、目撃者に撮影されツイッターなどのSNSに晒される人のことを指します。

飲食店炎上の代表的な例である「くら寿司」

くら寿司の場合は、従業員が切った魚をごみ箱に投げ入れた後に、すぐに拾ってまな板の上に起き直している様子が収められていた動画がSNSにアップされていました。瞬く間に拡散されてニュースでも取り上げらて話題になってましたね。そして日頃、利用しているお客様からしたらもの凄く不安になりますよね。一つの不適切な行為の動画で会社側としても社会的信頼が落ちる時代となっていて、場合によっては閉店まで追い込まれる可能性もあるという状況です。くら寿司側は不適切動画の従業員2人に対して全国で共に働く約3万3000人の従業員の信用回復と多発する飲食店での不適切行動とその様子を撮影したSNS投稿に対し、一石を投じるためということで刑事、民事の法的措置を実行に移しています。

ブロンコビリーの炎上事件

2013年8月、学生アルバイトがステーキ・ハンバーグチェーン「ブロンコビリー」の厨房で、食品を保管している大型冷蔵庫に満面の笑みで入っている写真を投稿しました。ネット上では、この男性の素性や店舗が特定されてあっという間に大拡散。不衛生だし、こんな悪ふざけをする店員がいるお店の食べ物は口にできないと、ブロンコビリーの本社に苦情が殺到しました。それだけでは終わらず騒動は新聞やテレビにまで取り上げらて、店舗は閉店まで追い込まれるという事態にまで発展しました。閉店まで追い込まれたわけですからブロンコビリー側の被害総額は数千万円に及んだようで、損害賠償の請求も検討しているとのことです。

飲食店で働くバカッターの歴代炎上記録

すき家

関東のすき家で起きた事件です。バイトの女子高生が店内で服を脱ぎ、下着姿を撮影したり、制服を着たまま、胸や性器をそれをツイッターへ投稿し炎上しました。

蕎麦屋

蕎麦屋のバイト従業員だった多摩大学の学生が食洗器に入ったり、胸に茶碗をあてたりした様子が動画で投稿されたて炎上してしまいました。

セブンイレブン

玉川大に通う学生がバイト中に人気お笑いトリオ、ダチョウ倶楽部の真似をし、商品であるおでんを口に含み戻すという動画をインスタグラムに投稿し、その後、即炎上する事態となってしまいました。店のお電話お直接口にいれその場で吐き出したり、笑いながら踊り出し棚からタバコをだす動画をインスタグラムに投稿してます。

大戸屋

関学大の学生が中心になり、宇宙人のマスクを被り股間を配膳用のお盆で隠したり、商品用のプリンを口に流し込むなどして不適切な動画が投稿されました。こちらも例に漏れず、炎上する事態となりました。

ビックエコー

冷凍から揚げ4個を床にこすりつけてその後ライターであげた動画をYoutubeに投稿。

ドミノ・ピザジャパン

ピザカット中に授業いんがピザを食べたり、マスクや手袋をつけていない動画をTikTokに投稿。

ファミリーマート

商品をビニール袋に入れる際に複数の商品を舐めてから袋に入れている動画をインストブラムに投稿。

バーミヤン

中華鍋で調理中にコンロから上がった炎でタバコに火をつけて調理場でタバコを吸った姿がSNSに投稿。

ローソン

商品床に投げたものがTickTokに投稿。

はま寿司

回転レーンを流れる寿司にわさびを入れた動画をインストグラムに投稿。

飲食店の炎上はバイトだけのせいなのか

不適切動画を投稿するバイトの背景

不適切なことをして動画をアップした本人達も問題だが本人達だけに責任を追わせていいのでしょうか? 実際に複数の動画の状況を確認すると、周りにはアルバイトだけで社員などの監督者する人がいない状況で、バイトに現場をまかせっきりの時間帯があったことが伺えます。これは売上げを重視した企業側によるコストカットの結果、発生している可能性も考えられます。外食産業、コンビニ大手のチェーン店では、アルバイトは責任や労働と見合わない給料で働かされているところも少なくなく、そのストレスが、相次ぐ不祥事の遠因となっている可能性は考えられないでしょうか? いずれにしても、安価な労働力を求めた結果、バイト等の非正規労働者に重い責任を担わせているという構造的問題は取り上げらていないところが問題とはされないのでしょうか。そもそも、バイトに対して、正社員並みの愛社精神、職業意識を求めるということ自体に無理があると思いますが、そういった視点で考えることはないのでしょうか? いずれにしても管理、監督、教育と言った部分についても考える必要があると思われます。

大手飲食店チェーンの炎上を招くシステム

個人店であればお店で調理している姿や店員の態度なとで安全度を図ることもできましたが、大手チェーン店では調理も温めるだけとか、機械がしたりとか、厨房の様子が見れなくなってきていて安全性を図る手段としては大手の会社だから大丈夫だろうというブランドを信用するしかなくなってきています。企業側も有名ブランド=安全と安心を信じているのでブランドイメージの維持に必死になります。本当に不衛生な行為が起きたかどうかはわからないが、不衛生を連想させる動画だけで大騒ぎになっているのは人ではなく安全をマニュアルと機械で確保するという状況になっているからではないでしょうか。食の安全の確保はマニュアルを整備したり、マニュアルを守らせるために警察のパトロールのような権力行使をしたりといった、本部の努力で実現するという経営思想があるからです。
個人店では食の安全を守るのは料理人です。様々な経験と努力とお金をもらうプロ意識もあります。そしてお客様からの評価ももらえます。チェーン店の場合は、現場は最低賃金ギリギリのバイトで回すことになるのでバイトには自発的なモラルや、自発的な労働の喜び、あるいは名前や顔のある形でのお客様からの尊敬や親しみなどは感じられません。反対に、マニュアルを守らせるための厳しい目線の研修や、警察のような本部の監視があるだけです。一連の騒動で一層、監視の目はエスカレートすると思われますが、実体のないブランドの価値を膨張させれば、ブランドイメージが崩れると信頼感も道連れになる危険性があります。

飲食店が炎上した後はどうなったのか

飲食店での軽い気持ちの動画撮影で炎上し大問題へ

ちょっとふざけたつもりがとんでもないことに人生を詰んでしまう可能性もあります。

ステーキレストラン ブロンコビリー

キッチンの大型冷蔵庫に体を突っ込んでSNSに投稿して炎上し店舗の閉店。不適切な行為を行なったアルバイト従業員に対して解雇と損害賠償の請求。

ピザーラ&西友

複数の店員が、キッチンの冷蔵庫やシンクに入るなどの不適切な行為をを行ったほかに、近所のスーパー西友の商品棚に乗ったり、冷蔵庫に入ったり、買い物カゴに体を突っ込むなど
の不適切行為を実施。ピザーラ自身は営業停止と保存食材の廃棄や清掃消毒に追われることになったために損害賠償も検討。西友についても棚の撤去や買い物かごの清掃に追われることになったため被害届の提出を検討。

カスミ

従業員がアイスケースに寝そべる不適切な行為を実施したため、店舗側はケースの洗浄やアイスの返金などの理由から損害賠償の請求を検討。さらにSNSに投稿した本人も通っていた調理師学校を退学となる。

飲食店の炎上における損害賠償の過去事例

飲食店の炎上事件における損害賠償などの事例を紹介します。

そば屋

泰尚洗浄機に寝るバイトテロ不適切投稿で閉店、店主の自殺、倒産。元々、経営がきびかったということで判決は和解金の200万だった。損害賠償額は1,385万円。和解金としては200万円。

ブロンコビリー

冷蔵庫に入るバイトテロ 不適切投稿で閉店なり22人のアルバイトも職を失うことに。自身らもネットで顔、実名、住所、学校までさらされることになる。最終損害内容は関東進出重要店舗閉店。損害請求額は約2,000万円。示談金としては500万。"

飲食店を炎上させたバカッターへ

行動の是非がわからない結果が炎上

スマートフォンが発達してインターネットの仕組みを知らない世代はスマートフォンのアプリを利用しているだけで自らがインターネットに接続されて世界中と繋がっていることを意識して行動ができない、周りからどのように見られているかも考えたことがない。この世代は不適切な写真や動画を公開したら非難が集めるとは考えずに、仲間内で楽しくやっているだけだから関係ない人間が勝手に騒いでいるんだという感覚でいます。そもそも自分のとっている行動の是が非がわかないのが現状です。

飲食店の炎上が繰り返される理由

スマートフォンなどのインターネットのインフラが整い簡単に世界とつながる時代。利用する側が意識しできない限りは、処分や損害賠償請求で「事の重大さ」を知り、一時は無くなるが喉元過ぎればというぐらいでまた繰り返されると思われます。2013年頃に発生して一時はなくなったのが、2018年頃からまた、発生しているのが現実です。バイトテロと表現しているが、店を潰してやりたいと思って実行しているならテロだが、そうではなく何も考えずに遊び半分で行われる行為については企業側も注意換気にも限界はある。そういう意味でITリテラシーの教育が足りてないというところも根本にあるのではないでしょうか? SNSに軽率に投稿しようと思わないITリテラシーの教育が社会に必要な時期に来ているのかもしれません。

飲食店のSNS炎上対策方法とは

従業員やアルバイトの個人的なアカウントに対してできるリスク管理

従業員やアルバイトの個人的なアカウントからのなんともない投稿から炎上する可能性があります。フォロワーの大小に関わらず、どこで誰がいつどのようなワードで検索しているのかわかりません。誰かがたまたま検索した結果、良からぬツイートが発見され炎上へとなって行きます。ネットに投稿したその時から投稿内容は全世界から見ることができるという事実であり、フォロワーの数が関係ないネットの怖さというものがあります。そこまでするのかと言うのもありますが、従業員に対してITリテラシーの教育をして行くことが企業、お店、従業員、アルバイトを守ると言う大変重要なことになります。どれだけ最新の注意を払ったり、ITリテラシーの教育をしていても炎上してしまう可能性は残ります。そのため、普段から自分やお店だけでなく会社を取り巻くSNSの環境や状況についてできるだけ把握しておき、不測の事態にが発生した場合は、時間を置かないで即対応することと、責任を逃るような姿勢を見せずに誠心誠意の謝罪対応を各方面に向かって実施することです。どのようにして炎上するにしても、この2つを徹底することですばやい鎮火に繋がりダメージが最小限に抑えることに繋がります。"
飲食店の炎上ということについて調べてきましたが、軽率な行動が企業、お店、従業員、アルバイト、不適切投稿をした本人と与える影響の大きさは計り知れません。一方的にどっちが悪いではなく、どうやったら減るのか、時代にあった教育を自分は関係ないと人ごとではなく今一度、考えて取り組んで行く必要があるのかもしれません。

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