飲食店でアルバイトをする際に、一番問題となるのがやはり人間関係。せっかく働いているお店であれば、人間関係は円滑にいきたいところですよね。一方で飲食店は人間関係のトラブルが起きやすい職場でもあります。今回は、そんな飲食店でアルバイトをする際の人間関係のポイントを解説させていただきます。
1 飲食店の従業員の人間関係のトラブルの原因は?
そもそもなぜ飲食店では人間関係のトラブルが多いのでしょうか?まずはその原因について解説させていただきます。
(1)パワハラ的な上司の存在
飲食店は、職人的な上下関係や、体育会系のノリがいまだに残っている分野です。こういう環境では、上司や先輩などからのパワハラなどが発生しやすくなっています。ちょっとしたミスをした際にどなったり、時には体罰などを行う人もいるため、こうした行為がお店の雰囲気を良くなくしている場合があります。
(2)シフトなどで一部従業員が優遇
また、店長や社員のスタッフの公私混同などが問題となるケースもあります。自分のお気に入りのスタッフを優遇して、シフトなどを優遇したり、露骨な贔屓をしたりして、スタッフ間の人間関係のいざこざが起こる原因となることも。
(3)厨房とホールなど部署間の対立
飲食店では、調理を行う厨房とサービスを行うホールとの間で対立が生じやすい場合があります。ホールの注文ミスや、厨房での料理が遅いなど日常業務の中にも、互いに不満がたまる原因が生じやすいため、こうした不満をどう解消していくかがポイントとなります。
2 飲食店のアルバイトが人間関係を良くするためのポイント
このように飲食店で働いていると様々な要因で人間関係のトラブルが起こりやすいことがお分かりいただけますでしょうか?それでは、飲食店で働くアルバイトとしてどういうことに気を付ければよいのか、そのポイントを解説いたします。
(1)まずは挨拶を徹底
まずは一番重要なのは挨拶です。出社したときの「おはようございます」やちょっとしたときの「お疲れ様です」、退店時の「お先に失礼します」など挨拶をいう機会は飲食店では多いでしょう。こうしたときにの笑顔も忘れないようにしましょう。こういう日々の積み重ねの中で印象はよくなっていきます。逆に一度でも挨拶を忘れてしまった場合に、「あいつ挨拶しなかったぞ」と誰かが言い始めると、すぐにこういう評価が定着してしまう可能性もあります。
(2)感謝の言葉を忘れずに
「ありがとうございます」は魔法の言葉です。業務のちょっとしたことでも、できるだけ感謝の気持ちは伝えるようにしましょう。例えば、注文を通したメニューを受け取る際や、ちょっとしたミスをフォローしてくれた時など、こういう場合にお礼をいうだけで印象は全く変わってくるでしょう。感謝の気持ちをうまく伝えることで、あなたは非常に高く評価されるようになるでしょう。
(3)失敗した際は必ず謝罪を
注文ミスや、調理のミス、予約のとり間違いなど、飲食店ではミスはつきものです。特に忙しい時間帯には、いろんな作業を同時並行して行わないといけなくなるため、ミスが起こりやすくなってしまうと思います。こういう際に、謝罪をちゃんとするかどうかで他のスタッフの心象に大きな影響を与えてしまうでしょう。自分にとっては大したことはないと思っていても、相手はそう思っていないこともあります。したがって、念には念を入れて謝罪は丁寧にするようにしましょう。
(4)先入観や固定観念は持たない
人間付き合いで先入観や固定観念は禁物です。相手のことをこんな人だからと決めつけて接すると、相手も不快を感じやすくなります。こうした先入観はできるだけ排除した状態でコミュニケーションをするようにしましょう。よく問題となるのが「○○~って○○ですよね」といったような決めつけ的な言動です。ひとくくりにされることを人は嫌がるものです。こうした言い方はさけるようにしましょう。
3 人間関係のトラブルの事例は?
最後に、実際にあった人間関係のトラブルの事例をご紹介しましょう。
【怒鳴る上司で空気が悪くなった】
●お店の裏にはいつも店長の怒号が飛びかっていた。(30代男性)
●ミスした社員が蹴られていた。(30代女性)
●他の従業員への罵倒がホールにまで響き渡っていた(20代男性)
こういった大きな罵声などに嫌悪感や不安感を感じるという方は実際に多いようです。
人が怒っている姿は、スタッフだけでなくお客さんにとっても、不快なものです。
<教えられていなことをやれと言われる>
●教えてもらえないことをできなかったときに怒られた。(20代男性)
●初日に何も教えてもらえないまま接客をすることに。(20代女性)
●責任がある仕事をいきなりすることになりすごい不安だった(20代女性)
指導不足もよくある人間関係のトラブルになりがちです。飲食店のアルバイトの人間関係のポイントはわかりましたでしょうか?少しの工夫で回避できるトラブルも多いので、意識して人間関係はできるだけ良好にしていきましょう。人間関係は一度こじれてしまうとなかなか修復がむつかしいので、予防的に関係悪化を防いでいくことが重要です。