アルバイトでクビになってしまった、という経験がある人もいるのではないでしょうか?アルバイトとはいえ、普段から頑張って働いていると余計にショックですよね…。アルバイトだからしょうがないと、アルバイト先と交渉することなく辞めてしまう人も多いことでしょう。 ここでは、アルバイトでクビになったときの対処方法や、クビになる理由について詳しく説明します。アルバイトだからとあきらめずに、この記事を参考にできる対処方法を試してみてくださいね。
アルバイトでクビってありえる?
当然ですが、アルバイトも正社員と変わらず、同じ労働者に当たります。法律上では、雇用主の都合によって一方的にクビにされることはありません。もしクビになる場合でも、客観的な理由がなければクビは不当な解雇とみなされます。
正社員と同じような仕事内容で、正社員と同様に長時間働いている人もいるでしょう。アルバイトだから「あなたはクビです」といわれたら、あまりにも不公平ですよね。たとえアルバイトでも、一方的にクビされることはないと念頭にいれておきましょう。
アルバイトでクビになる主な理由
アルバイトでクビになる理由には、自分が原因の場合と会社側に原因がある場合と2つのケースが考えられます。ここでは、どちらのケースについても例を挙げながら説明しますので、参考にしてくださいね。
無断欠勤や遅刻が多くてクビに
アルバイトであっても、無断欠勤や遅刻もクビの理由のひとつになります。1度の無断欠勤や遅刻であれば即クビということはありませんが、何度も注意されているのに改善がみられないなど悪質な場合はクビの理由になります。レストランや店舗では、少人数のスタッフでお店を回していることが多いので、突然の欠勤が度々続くと、経営自体に影響が出ることも考えられます。また、お昼どきのお客様の多い時間帯に遅刻すれば、スタッフだけでなくお客様にも迷惑をかけることになります。アルバイトであっても、ひとりの社会人としての責任を持ちながら仕事をすることがとても大切です。
犯罪を犯してアルバイトをクビに
アルバイト先の物品や金銭を盗んだり、会計上で不正な操作をするなどの行為があれば、クビになる可能性があります。また、たとえ仲の良い相手でも、過ぎた冗談に相手が不愉快に感じればセクハラなどの違反行為に当たりますので注意が必要です。 配達などのバイトであれば、就業中の重大な交通事故もクビになる理由になります。就業中はもちろんのこと、普段の生活の中でも安全運転を心がけましょう。
アルバイトの勤務態度が悪くてにクビに
アルバイトの勤務態度や服装が、あまりにもひどい場合もクビの理由になります。何度も指導されているにも関わらず、勤務態度がよくならず反抗的な態度を取る、服装などの身だしなみが規定違反、といった場合が考えられます。レストランなどの飲食店では、そこで働くスタッフの雰囲気はとても重要です。だらしない格好で笑顔もなく働いているスタッフだと、お店の感じも一気に悪くなります。自分ひとりぐらいいいだろう、という甘えは通用しません。
アルバイト先が経営不振になりクビに
会社側に問題があって、クビになることもあります。経営不振とはいえ、アルバイトをすぐにクビにできる訳ではなく、クビするためには決められた条件を満たす必要があります。アルバイトでも、労働者は法律でしっかりと守られていますので、どのような場面に遭遇しても慌てないよう知識を持つことが大事です。
クビになる理由によっては不当解雇
そもそも不当解雇とは、どういう解雇のことをいうのでしょうか?日本では、労働基準法により労働者は法律で守られ、雇用主から一方的に解雇されることはありません。アルバイトであっても、突然クビという状況は通常であればありえないのです。クビになる理由はさまざまですが、その理由の内容によっては不当解雇にあたる可能性もあります。どのような事例を不当解雇というのか、例を挙げながら説明しますね。
アルバイトが不当にクビになった事例
アルバイト先で急にクビといわれても慌てずに、冷静になることが大事です。以下に、主な不当解雇を4つ挙げます。
病気や怪我で休んでクビになった
例えば、業務中に怪我を負ったり、業務中のストレスが原因で病気になった場合には、休んでいる間と、復帰後の30日間は解雇は認められていません。労働者が業務中に病気や怪我になった場合には、休むことは法律で認められているということです。もちろん、アルバイトも労働者ですので、しっかり法律で守られています。
女性という理由でクビになった
残念なことに、職場によっては、今でも男女間の待遇に差がある場合があります。昇進や給料に差が出たり、女性からリストラの対象になったりと、女性であることを理由としたクビもありえます。このような理由は認められていませんので、「女性だからクビ」といわれたら、不当解雇だと認識しましょう。
国籍や信条の違いでクビになった
最近は、人手不足によって多くの外国人が企業に採用されています。特にサービス業は、仕事が大変な割には給料が低く、募集を出してもなかなか日本人が集まらないことが多いようです。そのため、外国人が働いてくれなければ、経営自体が難しいレストランなども存在します。コンビニで、流暢な日本語で接客している外国人はすでに珍しくありません。外国人労働者も日本人同様、法律で守られていますので、国籍や宗教などの信条によってクビというのは明らかに不当解雇にあたります。
妊娠や出産が理由でクビになった
今まで働いていたのに、妊娠したから急にクビになった、というような事例は不当解雇にあたります。女性は、結婚や妊娠、出産と人生の中でさまざまな状況の変化に対応せざるを得ません。子どもを産み育てることは権利であり、出産時やある一定の育児期間もクビになることはありません。
クビといわれたときの対処方法
それでは、クビといわれたときはどのように対処すればいいのでしょうか?多くの人は、ある日突然クビといわれたら動揺し、どのように対処すればいいのかわからないですよね。ここでは、自分でできる対処方法を説明します。クビといわれるのは辛いことですが、少しでもできることを実行してみましょう。
アルバイト先とよく話し合う
アルバイト先からクビといわれたら、まずその理由をアルバイト先に聞いてみましょう。採用の際に就業規則を確認していれば、再度、就業規則を見直し、クビになる理由がどの項目かをチェックしてみてください。就業規則に心当たりの項目がなければ、アルバイト先の店長や上司とよく話し合い、辞めたくない旨を伝えましょう。 話し合いでも解決できないときは、アルバイト先から「解雇通知書」と「解雇理由証明書」をもらい、労働基準監督署などの公的機関に相談します。単独で雇用側と交渉することは難しいので、公的機関に入ってもらい話し合いを進めましょう。
クビを受け入れるときは解雇予告手当を
雇用主は労働者を解雇するときは、解雇の30日前までに労働者にその旨を伝えなければなりません。もし30日前までに、解雇を伝える義務を怠っていれば、30日分以上の平均賃金を支払う必要があるのです。アルバイトも正社員と同様に、解雇予告手当を受け取ることができます。解雇予告手当を受け取り、気持ちを新たに、次のアルバイト先を探しましょう。
まとめ
アルバイトも労働者のひとりとして、正社員と同様に法律で守られていることがおわかりいただけたでしょうか?突然クビといわれ、ショックを受けることでしょうが、冷静に対応することでクビにならずに済む場合もあります。もし解雇を受け入れるときでも、解雇予告手当を請求できますので、アルバイト先とよく話し合うことをおすすめします。 何より、もしもの場合に備えて、不当解雇や解雇予告手当について事前に知っておくことが大切です。