飲食店ノウハウ

飲食店のまかないはどのような場合に出る?条件や費用を解説

飲食店でアルバイトをする方にとっては、気になるポイントの一つにまかないがあるかないか、ってところは意外とあるのではないでしょうか?まかないがあれば、一食分のご飯代がうくため節約にもなりますし、有名店であればそこの料理を食べることができますからね。しかしながら、まかないは飲食店にとっては、意外と見落としがちな落とし穴が多いものだったりもします。今回はそんなまかないの注意点や税務上の取り扱いについて解説いたします。

1 飲食店のまかないとは?

飲食店は勤務時間が長くなりやすい業態です。お客さんも常にくる業態だと、休憩時間にお店を長時間離れることがむつかしいことも起こるでしょう。そういう場合に、従業員に対して食事を提供する目的で行われているのがまかない制度です。

2 飲食店のまかないを食べることができるのは?

まかないは飲食店で働く場合に無条件で与えられるものではなく、一定の条件がある場合がほとんどです。具体的な条件は以下の通りです。

(1)昼~夜のようなシフトをまたぐ場合

飲食店のアルバイトにおいて、ランチ営業とディナー営業の両方をしている場合、シフトによってはこの二つのシフトに連続して入る場合もあるでしょう。まかないの条件で、こうしたシフトを連続して付与することを条件とているお店は多くあります。この場合、通常はシフトの合間の休憩時間などにまかないを食べることができます。

 (2)昼休みなどがあるお店の場合

飲食店によっては、共通の昼休みの時間などを設けている場合があります。こちらはシフトによるものではないため、各自が休憩時間にまかないを得るのではなく、全員が一斉に食事を食べる形態になっています。多いのは、ランチタイムとディナータイムとの間に数時間の店舗が営業していない時間があるタイプの飲食店です。

 (3)休憩時間がある長いシフトの場合

まかないを得る条件として、勤務中に休憩時間が設定されている場合に限定されるケースがあります。通常6時間を超える場合には45分の休憩が、8時間を超える場合には1時間の休憩が義務化されています。したがって、6時間以上のシフトの勤務の場合にだけまかないを食べることができるという設定がされている場合が多いでしょう。

3 まかないは無料なの?

働く方にとってまかないが無料なのかどうかは気になるところだと思います。実は、まかないには税務上の以下の注意点があります。

役員や使用人に支給する食事は、次の二つの要件をどちらも満たしていれば、給与として課税されません。

(1) 役員や使用人が食事の価額の半分以上を負担していること。
(2) 次の金額が1か月当たり3,500円(税抜き)以下であること。
(食事の価額)-(役員や使用人が負担している金額)

従って、この基準に基づいた判断が必要となってきます。

(1)完全無料の場合

小規模の家族経営などの飲食店の場合には、まかないは完全無料の場合が多くあります。もとが、家族がとる昼食や夕食に従業員が参加するようになっている流れのため、これは一見自然にも見えます。しかしながら税務上みると、

①役員や使用人が食事の価額の半分以上を負担していること。
こちらの要件を満たさないため、厳密にいうと給与として皆がされ、課税がされてしまうこととなります。

(2)従業員割引の場合

一方、従業員割引の場合は、上記条件を満たす範囲であれば、課税なくまかないと食べることができます。例えば、600円のメニューを300円で食べる場合などは問題ありません。しかしながらこの基準では、月の勤務が12日以上ある場合に(600円ー300円)×12日=3600円となってしまうため、税務上の要件を満たすことができなくなってしまいます。したがって、お店によっては、まかないを食べることができる月間の回数があらかじめ設定されている場合もあります。

 (3)都度支払いか給料天引きか

まかないの支払いの方法としては、都度払いか、給料天引きかの両方があります。多くの場合は給料天引きのほうが多いでしょう。

4 まかないが有名な店は?

実際まかないってどんなものがでるの?って気になる方もいますよね。そこでいくつかまかないが有名なお店をご紹介します。

(1)EggsThings

ハワイ風パンケーキで有名なEggsThings。こちらのまかないで有名なのはロコモコパンケーキバーガーお店のパンケーキを使用しており、ハワイ名物のロコモコを挟んだ賄い限定メニューです。

(2)モンスーンカフェ

お洒落人気カフェとして代官山などにあるモンスーンカフェ。こちらは、モンスーン丼という人気定番メニューのグリーンカレーとガパオライスをあい掛けにしたメニューがまかないとして人気メニューです。まかないの注意点は理解できましたでしょうか?まかないの有無はお店ごとにルールが違う場合が多いので気になる方は面接時などに質問してみましょう

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