アルバイト職種の中でも人気がある飲食店でのアルバイト。訪れたことのある店で、店内の雰囲気、店員の対応、料理や飲み物のおいしさに実際に触れてみて、こんな店でアルバイトしてみたいと思ったことがある人も多いのではないのでしょうか。そんな人のために、採用合格を勝ち取れるような履歴書の書き方や注意点を紹介します。
目次
飲食店のバイト履歴書の書き方注意事項
まず、履歴書記入はパソコン・手書きどちらでも大丈夫です。パソコンの場合は書き間違いの修正が簡単で、採用する側も見やすいという利点があります。手書きの場合は、応募者の誠意や丁寧さが伝わるという利点が考えられます。
手書きの場合の注意点としては、黒のボールペンを使うことが基本で、読みやすい丁寧な文字を書くことが大事です。もし書き間違えた場合は、その個所に二重横線を引いて修正印の意味の印鑑を押し、余白に書き直します。修正ペン・修正インクは使わないのが正式書類記入上のルールです。見た目を考えると、一か所でも間違えた場合は別の用紙に書き直したほうがよいでしょう。
飲食店バイト履歴書の書き方
では、履歴書記入の重要ポイントについて見ていきます。
志望動機の記載ポイント
初めから長文を書こうとしてもうまくいきません。まず、本音か建て前かにこだわらず、思いつく志望動機候補を挙げてみてください。「お金が欲しい」「家から近い」「店の感じがいい」「接客の仕事がしてみたい」「将来の役に立つ経験がしたい」などの候補が上がってくると思います。候補が出そろったら、採用担当者に読まれることを意識しながら、それぞれの候補ごとに文章を作っていきます。
たとえば、「お金が欲しい」という動機は、そこだけ書くと下品な感じを与えてしまいますが、「授業料や生活費として必要」とか「親からの自立を目指して」とか「趣味やスポーツを続ける資金として」などと自分の現状を正直に披露するような文章の中に取り込むと、採用側からの信頼度はアップします。
「家から近い」という動機もそれだけでは説得力に欠けますが、「時間を守れる」とか「シフトに対応しやすい」ということとつなげると、即戦力としての信頼感が増します。「お店の感じがいい」も場合によってはお世辞と取られることもあり得ますが、実際に客として訪れたときの体験をもとに、「店員さんの接客態度が丁寧でうれしかった」とか「料理のおいしいさや店の雰囲気に大変満足した」などと心からの賛美を文章として加えると、好印象の志望動機が出来上がってきます。「接客の仕事がしてみたい」という動機には、お客様に明るい笑顔で対応できる性格であることを付け加えると、採用側にとっては願ってもない天性の素質だと見てくれる可能性が高いです。「将来の役に立つ経験がしたい」というだけでは即戦力を求める飲食店側からすれば、あまり重要性を感じられない動機と取られるかもしれませんが、「与えられる仕事に責任を持って真剣に取り組みたい」という強い決意などを付け加えると、評価は逆転します。
つまり、志望動機には基本的に「これはいい」「これはダメ」というのはありません。ただ、あまりに単刀直入では「自分勝手だ」「真剣味が足りない」と判断されてしまいます。志望動機を書く場合は、それぞれの動機に、自分の状況や意欲・希望・決意などを、動機の背景として付け加える形で文章を作成し、それらを合体させることで、より質の高い志望動機が作成できるのです。
自己PRの記載ポイント
自分のセールスポイントを書く欄ですが、だからと言って自己中心的な視線では好評価は期待できません。採用側が望む人物像と自己PRが結びつくことが大事です。では望む人物像とは何でしょうか。飲食店、つまりお客様を相手にする仕事ですから、まず、重要視されるのは「笑顔」、つまり多くの人とスムーズなコミュニケーションが取れる明るい素直な性格ということです。もちろん、状況によっては真剣な顔で片付けなくてはいけない仕事もありますから、常時笑顔というわけにはいきませんが、お客様と接するときには瞬間的に笑顔になれる、そういう人材は採用側としてはぜひ欲しいところです。
さらに、「清潔感」に留意しているということも大事です。と言っても別に何か極端な工夫は不要です。服装・髪型・爪・耳など、外見すべてに普通に「飲食店で働いている」と認められる、安心感のある身だしなみでOKです。
本人希望欄のポイント
学校その他の都合でどうしても勤務できない曜日や時間帯は、明記しておいた方がよいでしょう。採用合格のために自分を売り込むこととは別に、都合の悪い点はちゃんと明らかにしておくのは大事なことで、評価を下げる要因とはなりにくいです。逆にシフトで、金土日祝日や年末年始・連休などの繁忙日・繁忙期の勤務が可能であれば、そのことも明記しておくと採用の際の大きなポイントとなるでしょう。
職歴・資格の記載ポイント
同業である他の飲食店での職歴は、強みになる可能性があります。ただ、前の職場を辞めた理由を聞かれることになりますが、「仕事がきつかった」とか「人間関係やチームワークがよくなかった」といった理由はマイナスになります。「学業と店のシフトがどうしても合わなくなった」など、安心できる説明が必要になります。期間が短いアルバイト職歴は無理に書かなくてもよいでしょう。ただ、短期契約のアルバイトをたくさん経験した場合は、年ごとにまとめるような形で記入してもよいでしょう。
資格は、仕事に関係がありプラス材料となりそうなものは書いてもよいでしょう。
バイトの面接に履歴書が不要だった場合
履歴書不要と言われたら、どうしたらよいでしょうか。基本的には、不要と言われていれば、持って行かなかったことが不採用の理由とはなりません。ただ、面接の場に行って別の用紙に履歴書と近い内容のことを記入させられることもあるので、そんな時には記入済みの履歴書を持参していると、その場で職歴などややこしい記入も楽にできる利点はあります。場合によっては、不要にもかかわらずわざわざ持ってきたという行為を、意欲の表れとしてプラス材料にしてもらえることもありえます。できれば採用面接日に持参するバッグやカバンに入れておくとよいでしょう。ただし、取り出す際には「不要とは聞いておりましたが、念のために持参しました」と説明した方がよいでしょう。連絡事項を見逃していたと取られてはマイナスですから。
最適な履歴書で飲食店バイト採用へ
履歴書は採用を希望する飲食店への自己紹介ではありますが、自己主張の場ではありません。自分を美化する場でもありません。当然、嘘も偽りもいりません。飲食店が求める人材に自分がなっていこうとする姿勢を見せるための紙面なのです。自分がアルバイトをしたいと思っている飲食店が期待するのはどんな人材かということを理解して、できるだけそれに近づこうとする意欲をしっかりと持ち、そのことをを履歴書に表現することが採用合格への決定打となるです。