飲食店で働いていると理不尽な経験をすることもあるでしょう。しかし、毎日のように理不尽なことがあると、働く意欲が失われてしまいます。ただでさえ飲食店は体力仕事なのに精神的に疲れてしまっては健康にも影響が出る可能性が。今回は、仕事で理不尽さを感じる瞬間や、解決法などについて詳しくご説明していきます。現在進行形で仕事に理不尽さを感じている人は参考にしてみてください。
仕事に対して理不尽さを感じる瞬間
まず、仕事に対して理不尽に感じる瞬間を7つ挙げてみました。
言うことがその都度変わる店長
指示がその都度変わる店長に対して理不尽に感じるという方も多いでしょう。例えば、昨日まではプランAで仕事を進めると指示を受けていて準備もしてきたのに、急にプランBにした方がいいと言ってくるなどはよくあることのようです。また、店長から「これはこうして」と指示を受けてやっていたのに、先輩からダメ出しをされて、もう一度店長に確認をしたら先輩のやり方が合っていたということもあります。その都度言うことや指示が変わる店長に理不尽さを感じてしまいますよね。
失敗は部下のせいでも成功は自分のもの
仕事上の失敗を部下のせいにしておきながら、仕事で成功や結果を出せた時には自分のおかげにしてしまう店長にも理不尽さを感じるでしょう。普段、事務仕事ばかりやっていてお店の仕事を全くしない店長がいるとします。社員やパート・アルバイトで頑張ってお店を回して売り上げ目標を達成したとしても、成功は自分のものと考えている店長は従業員を褒めることなく、エリアマネージャーなどに売り上げ達成の報告をするでしょう。また、売り上げ達成できなかった場合には、「もっとこうしろ、ああしろ」と指示だけを出してくることもあります。このような場合、理不尽に感じているだけではなく、従業員たちの精神的ストレスも溜まり生産性が落ちる可能性が考えられますね。
理不尽なパワハラやモラハラ
仕事に対して理不尽さを感じる瞬間として、パワハラやモラハラを受けていることも挙げられます。店長や先輩という上の立場を利用して、部下や後輩に対して必要以上に罵声を浴びせたり、人格否定をすることは理不尽に感じる以上のことです。そのような状況が続いてしまう場合、自分がうつ病になってしまう可能性がありますのですぐに状況を変える必要があります。大手飲食店なら本社に相談をして人事異動させてもらうか、転職することを考えましょう。このような理不尽な出来事を我慢し続ける必要はありません。
お得意様に不可能な注文をされる
お客様やお得意様に不可能な注文をされたときにも理不尽さを感じますよね。例えば、急に団体様で来店し「いつもこの店を利用している、今からここで食事がしたい」と言われてもお席の準備ができないこともあります。しかし、「いつも利用しているのに何なんだその態度は」などと逆ギレされてしまうこともあるでしょう。このように、無理な注文などをされてしまうと、お店の従業員として強気な態度は取れないため理不尽に感じてしまいますよね。
理不尽なクレームで謝罪しなければならない
先にお話しした、お客様の理不尽な注文で逆ギレまでされてしまう場合、従業員は謝罪をしなければなりません。どんなにお店が悪くなくとも、クレーム対応は初期対応できちんと謝罪しているかによって、その後の展開が大きく変わってきます。最初に丁寧に謝罪していれば、大きなクレームにならずに済むこともあるのです。ある程度理不尽なクレームでも、従業員は謝罪しなければならないと言うことに対して理不尽を感じますよね。しかし、お客様は神様ではありません。お客様に「土下座をしろ」などと怒鳴られても土下座をする必要はないです。自分で対処しきれない場合には、すぐに店長にこの状況を伝えましょう。
責任だけが増えて給料はそのまま
勤務年数が増えるにつれ、仕事に対する責任はどんどん増えていきますよね。単純なミスは許されなくなりますし、後輩指導も仕事のうちと見なされていくお店もあります。このように、仕事の責任は増えるのに給料は変わらずそのままという職場も珍しくありません。責任が増えた分、給料が増えないのでは理不尽に感じますね。仕事のモチベーションも上がらないどころか、下がってしまう方も多いでしょう。
人員不足で仕事量だけ増える
理不尽なことが多い職場は長く働く人も少なく、人がどんどんと退職してしまう特徴があります。人が減っても仕事量は変わらないため、残された人の仕事量は増える一方です。お店が採用活動に乗り出しても、離職率の高い職場にはあまり新しい人は入ってこないですよね。新人が入っても、また理不尽な職場に耐えられず、すぐに退職してしまいますので悪循環です。常に人員不足が続くため、自分の仕事が増えてしまい負担を抱えているという方は転職を考えましょう。
仕事で理不尽なことがあったときの解決法5つ
次に、仕事で理不尽なことがあったときの解決法を5つご紹介します。理不尽さに悩んでいる人は、ぜひ以下の方法を試してみてくださいね。
理不尽なことは受け流す
理不尽なことがあった場合、責任感があり真面目な人ほど受け止めてしまう傾向にあります。しかし、理不尽な指示などをいちいち受け止めていると、精神的ストレスに悩まされてしまうでしょう。あまりにも理不尽な指示に対しては、受け止める必要はなく「受け流す」努力をしてみてください。例えば、相手が怒りながら話してくる場合、「そうなんですね」「そんなこともあったんですか」などと相槌を打つ程度で良いのです。真剣には受け止めず、右から左へ受け流しましょう。真剣に受け止めないことで、きっと自分へのストレスも軽減され楽になるはずです。
理不尽な人は可哀想な人だと考える
理不尽なことを言ってくる人のことを「可哀想な人だ」と考えてみてください。常に怒っている上司に対しては「あの人はいつも怒ってて疲れるはず、可哀想に」と心の中で思いましょう。また理不尽な仕事を押し付けてくる人は「この人は自分が仕事を教わる時に理不尽なことをされていたのかな?可哀想に」などと考えるのも良いですね。相手に対して「可哀想な人」というレッテルを心の中で貼ることによって、少しだけストレス解消にもつながります。理不尽なことを言ってくる人というのは、自分では対処しきれないために相手に無理難題を押し付けてくるため、仕事に対して能力がない人だと言えますね。
職場や店長に諦めを持つ
職場や店長に対して諦めるということも解決法の一つです。人は自分を変えることができても、他人を変えることは難しいと言われてしまいます。相手は自分と全く同じ考えの人間ではないので、自分の考えを相手に押し付けても反発されてしまうかもしれません。他人は他人、自分は自分と考えて、理不尽なことを言ってくる相手に諦めを持ちましょう。「あの人はああいう人だから仕方がない」などと自分の中で諦めがつくと、相手と楽にコミュニケーションをとることができますよ。どうにもならない理不尽な相手には、諦めて転職するのも良いでしょう。
パワハラの場合は誰かに相談する
もしも職場でパワハラを受けている場合には、信頼できる誰かに相談しましょう。パワハラなどのハラスメントは、大きな社会問題にもなっています。信頼できる店長や先輩、大手チェーン店であれば人事部などに相談して対処してもらうことをおすすめします。また、会社全体からのパワハラだったり、信頼できる人が一人もいないなどの状況ならば然るべき専門機関に相談しましょう。厚生労働省の公的相談機関である「総合労働相談コーナー」やNPO法人の相談機関「労働相談センター」などの外部機関がおすすめです。電話やメール、さらには面談なども行ってくれるため、パワハラを受けている事実を話すと対処法を一緒に考えてもらえます。外部機関から会社に直接指導が入る場合もあるため、パワハラに耐えられないと言う人はぜひ利用してみてくださいね。
思い切って転職する
職場での理不尽さに耐えられなくなった人は、思い切って転職してしまいましょう。仕事や職場に理不尽さを感じて転職している人は、決して珍しくはありません。「理不尽な店長に耐えられないからと言って転職できる?」と不安に感じる方もいるでしょう。しかし、退職理由で2番目に多いのが「人間関係」です。理不尽な店長の下で働くことに疲れてしまったなどの理由でも、十分に転職活動は可能です。今の職場に止まる意味はありません。思い切って転職して、理不尽な状況から抜け出しましょう。
仕事のストレスを溜めないようにしよう
理不尽な環境に居続けると、精神的ストレスが溜まりうつ病になってしまう危険性もあります。ストレスをできるだけ溜めないように心がけることが大切です。
自分は自分と割り切る
ストレスを溜め込まないようにするために、「自分は自分だ」と割り切って他人を気にしすぎないようにしましょう。日本では空気を読むことが大切だと教育を受けてきているため、他人の行動や考えを気にして自分と比較してしまうことが多いです。しかし、同じ人間などこの世に一人もいません。血の繋がった家族ですら考えがそれぞれで異なり、喧嘩をすることもあるでしょう。家族でもなんでもない赤の他人と分かり合えることはないのだと自分に言い聞かせ、自分は自分だと割り切って仕事を進めるとストレスも軽減されるはずです。
ストレス発散場所を見つける
ストレスを溜めないように、ストレスを発散させる場所を見つけましょう。たまに、ストレス発散のために他人をいじめている人もいますが、それでは他人を傷つけ迷惑をかけてしまいます。自分の中で趣味を見つけ、休日の日には趣味に没頭するのも良いですよね。また、文房具が好きな方が、仕事中に好きな文房具を使うことで少しだけストレスも軽減されます。このように、ストレスを上手く発散させながらストレスと付き合っていきましょう。
理不尽な職場に見切りをつけて転職しよう
仕事で理不尽なことがたくさんある場合には、その職場に我慢せずに早いタイミングで転職しましょう。理不尽な環境で仕事を続けることは、忍耐力は身につくかもしれませんが、他に得られるものは何もありません。自分の心を削りつつ働いても明るい将来は見えませんので、早い段階で見切りをつけて転職活動に踏み込みましょう。個人で転職活動を行うよりも、「転職エージェント」を活用するとスムーズに進みます。経験を積んだエージェントに、「今まで理不尽な会社で働いていきたから、次は理不尽な会社ではないところを紹介してください」と事情を話して求人を紹介してもらいましょう。転職エージェントによっては、実際にお店を取材してきて店内の雰囲気などを調べて優良企業と判断しています。信頼性の高い情報が得られますので、ぜひ転職エージェントを活用しましょう。
まとめ
今回は、仕事で理不尽なことがあったときの解決法を詳しくご紹介してきました。理不尽さというのは人それぞれで、感じ方や耐えられる程度が異なります。「同期はみんな耐えているから自分も耐えなければ」などと考える必要はありません。むしろ理不尽だと思うことが続いている場合、若い年齢の方が転職しやすいため、早い段階で見切りをつけて転職活動を行うことをおすすめします。