職場の同僚や友人知人グループ・家族連れなどが、昼食時・夕食時などに訪れて、くつろいだ雰囲気の中で食事に舌鼓を打ちながら、楽しいひと時を過ごす格好の場所、レストラン。そんな穏やかな環境の中、お客様に喜ばれるような仕事がしてみたいということで、レストランバイトはアルバイトの中でも人気職種の一つになっているようです。そこで、レストランアルバイトへの採用を実現するためには、志望動機をどのように作成したらよいか、具体的に解説していきます。
志望動機を考えるときの注意点
レストランアルバイト採用合格のための志望動機を考えていくには、まず、自分なりに働きたい理由をいくつか思いつくままに並べてみてください。「お金がほしい」、「接客の仕事が好き」、「家から近い」というようなことが出てくるのではないでしょうか。ただ、これらはまだ志望動機の卵の状態です。このまま提出しても、なかなかレストランバイトの採用にはつながりそうにありません。そこで、しっかりと採用担当者に注目してもらえるような、成熟した志望動機に作り変えていく手順が必要です。具体的にどうすればよいのでしょうか。
仕事に直結する志望動機が基本
「お金が欲しい」という志望動機の卵は、これだけ切り取ってみると、品がないと取られてしまいかねません。そこでたとえば、「親に負担をかけずに、自分の力で学費や交際費を賄えるようになりたい」とか「生活費の足しにして、もっと余裕のある充実した暮らしを目指したい」というふうに、人生の重要ステップと関連付けるような文章表現と合体させてみましょう。すると、「この真剣さ・実直さはレストランバイトの仕事に適合している」という評価が得られる志望動機へと成熟します。
接客に関する志望動機が重要
たとえば、「接客の仕事が好き」という志望動機の卵を、次のような文章表現へと拡大してみます。「私はもともと、お客様を相手にする仕事が好きで、あこがれていました。そして、これまでに何度かこのお店(貴店)を訪れて食事をしたとき、ホールスタッフの人たちの上品で丁寧な対応に心が癒され、とても楽しいひと時を過ごすことができました。そこで、私もこのお店の(貴店の)チームワークの中に参加させていただいて、仕事の達成感を共有してみたいと思うようになりました。」このような、レストランバイトへの意欲や情熱が読み取れるような表現にすると、本格的な志望動機へと成長させることができるのです。
レストランの面接での注意点
上記のような志望動機を履歴書に記入する文章として作成しておくと、面接で改めて志望動機を聞かれたときに、その場しのぎ・にわか仕込みの志望動機ではなく、心のこもった説得力ある志望動機として、口頭で答えることにつながります。それに付け加えて、以下の注意点も前もってしっかり確かめておく必要があります。
態度・身だしなみの注意点
なんといっても、お客様を相手にする仕事ですから、態度・言葉遣い・身だしなみに十分配慮することが大事です。アルバイトの面接ですから、基本的にスーツの着用は必要ない場合が多いのですが、違和感・不信感を与えない身だしなみ、礼儀正しい態度、落ち着いた丁寧な言葉使いなど、鏡の前で練習してみて、ある程度のレベルにまで上達しておく努力は決して無駄にはなりません。
シフトに関する質問の注意点
採用する側が必ず質問したい項目がシフトの件です。土・日・祝祭日やGW・年末年始・お盆期間など、いわゆる繁忙期や繁忙日などのシフトに応じてくれる人は、レストランにとっては貴重な人材ということになります。対応可能な人はぜひ、履歴書にもその旨をしっかり記入し、面接でもきちんと答えることをおすすめします。
経歴に関する質問の注意点
過去のアルバイト経歴もよく聞かれる質問の一つです。経験から学んだことを生かせれば、新しいバイトでの戦力になりますから、期待される可能性は大きいです。正直に答えるべきでしょう。できれば、実際に「スタッフのチームワークやお客様に対応するときの誠意の大切さなど、その経験から学んだことを新しい勤務でも生かして頑張る」つもりであることをアピールすれば、さらに期待は高まります。ただ、前職を辞めた理由を聞かれることも多いようです。「人間関係への不適合」や「仕事のきつさ」が理由であれば、採用は避けねばならないという警戒も店側にはあります。「学校や家庭などのやむを得ない事情」によるものであることを、正直に具体的に述べることをおすすめします。
ホールとキッチンについて理解しておくこと
レストランでのアルバイトは基本的に、ホール担当(ホールスタッフ)とキッチン担当(キッチンスタッフ)に分かれます。ホールスタッフは、入店お出迎えからお見送りまで、常にお客様と最短距離にいることになります。お客様に満足していただける、明るい表情・丁寧で上品な言葉使い・清潔感のある身だしなみが要求されます。キッチンスタッフは、お客様との接触の機会はあまりありませんが、真心を込めたおいしい料理を提供して、お客様に満足感を味わっていただくという意味では、ホールスタッフと連携したサービス精神は必須です。また、お客様の顔の見えないところで、注文を受けた料理をコツコツと作り続ける、誠意ある実直さも大事です。アルバイトのキッチンスタッフの場合は、はじめのうちは調理補助という場合が多く、食器洗いなどを任されることが多いようです。ただ、チェーン店などでは、解凍すればすぐ完成する調理システムがあって、はじめからキッチン全体を任されることもあります。
バイトは志望動機で勤務意欲を示そう!
レストランバイトとしての採用を目指すには、まず説得力のある志望動機の作成が大事です。上記で紹介したようなやり方で、自分の気持ち・自分の意欲をもとに文章表現を組み立てていくのです。ただしコピペは厳禁です。決して高尚な文章である必要はありません。自分の気持ちがレストランバイトの仕事にちゃんとつながる表現が必要なのです。それが完成すると、後日の面接の場でもそれを生かすことができ、心のこもった口頭での受け答えへとつながるのです。