客として飲食店を利用した場合、店員の接客態度や言葉が誠意に満ちたものであれば、料理もよりおいしく感じられるもの。しかしそうでなければ、料理のおいしさも満足感も吹き飛んでしまいます。飲食店での接客は、店の人気や評判に直接影響する重要な要素です。その接客の前提として絶対に必要なものは、おもてなしの心です。そして、その心をお客様にきちんと届ける手段となるのが、誠意ある接客用語なのです。適切な接客用語を使わなければ、せっかくのおもてなしの心は届かないことになります。そこで今回は飲食店での接客用語について見ていきます。
絶対に必要な接客用語
飲食店で使われる接客用語にはどういうものがあるのでしょうか。まず頻繁に使われる言葉をしっかりと確認した上で、状況に応じて応用していくようにし、さらに多くの人が間違えやすい用語のチェックもした方がよいでしょう。
8大接客用語プラス2
まず、8大接客用語と言われることばがあります。お客様をお迎えする時の「いらっしゃいませ」から始まって「かしこまりました」「少々お待ちくださいませ」「お待たせいたしました」「失礼いたします」「恐れ入ります」「申し訳ございません」「ありがとうございました」です。これらの言葉は、機敏な状況判断によって適切に使えるようにするべき、接客上の基本用語と言ってよいでしょう。さらに、配膳が済み客席から離れる際に、無言ではなく「ごゆっくりどうぞ」、お客様から「追加注文いい?」などと声がかかったときに「はい」だけではなく「はい、お伺いいたします」といった言葉などが出てくると、好印象を持ってもらえることでしょう。
敬語の基本は尊敬・謙譲・丁寧
飲食店での接客用語を応用する場合の考え方として、敬語は尊敬語・謙譲語・丁寧語の3種類に分けることを意識するとよいでしょう。お客様に対しては尊敬語、自分のことをいう時は謙譲語、そして全体的に「です」「ます」「でございます」をつけて丁寧語にするという考え方になります。特に尊敬語と謙譲語の確認が大事になります。たとえば、「言う」という言葉を尊敬語にすると「おっしゃる」、謙譲語にすると「申し上げる」、「食べる」は「召し上がる」と「いただく」、「見る」は「ご覧になる」と「拝見する」ということになります。また、尊敬語では「れる」「られる」を使ったり「お~になる」という言い方にする場合もあります。たとえば「席を立たれる」や「席をお立ちになる」などです。謙譲語でも「お~する」という言い方があります。「料理をお出しする」「メニューをお持ちする」などです。
他には、物の名前に「お」をつけて美化する場合もあります。「お茶」「お箸」「お椀」「お財布」「お料理」「お酒」などです。ただし、「お」をつけすぎると不自然になる言葉もあるので注意が必要です。
間違えやすい用語
正しく使っているつもりでも接客用語としては間違いとされる言葉もあります。たとえば、「男の人」「女の人」は「男性」「女性」、「お年寄り」は「ご高齢の方」、「子供さん」は「お子様」、「団体」は「団体様」、「一人」は「お一人様」、「僕、わたし」は「わたくし」、「自分たち、店側」は「」わたくしども、当店」にします。
また、「こちらがメニューになります。」など「~になります」という言葉がよく使われますが、「~でございます」が正しい使い方です。「~になります」は状態の変化や推移を表す言葉ですから、変化のない事実を示すには不適切です。
飲食店の接客用外国語
グローバル化によるインバウンドの拡大に対応して、外国語の接客用語の基本も確認しておくべきでしょう。
英語
日本語の「いらっしゃいませ」は、英語の場合、まず基本的な挨拶「Good evening」「Good afternoon」から始まって「How are you today?」「Welcome to ◯◯(店名)」へとつなげる言い方になります。そして「how many (are in your group)?」(何名様ですか)、「I'll take you to the seat」(お席へご案内いたします)、「Are you ready to order?」(ご注文はお決まりですか)、「May I take your order?」(ご注文を伺ってよろしいでしょうか)、「Is that everything for now?」(以上でよろしいでしょうか)、「Please enjoy your meal.」(お料理をお楽しみください)「Excuse me. May I take your plates?」(皿をお下げしてよろしいでしょうか)、「Here's your change.」(おつりでございます)、「Thank you very much. Have a good day(night)」(ありがとうございました。よい一日を、おやすみなさいませ)、「We hope to see you soon.」(またのお越しをお待ちしております)というように続きます。
参照元:https://www.joyz.co.jp/blog/restaurant_english_phrases
中国語/h3>
中国語の基本的な接客用語です。
こんにちは=nǐ hǎoニーハオ、いらっしゃいませ=huān yíng guāng línファンイン グゥァンリン 、すみません=duì bù qǐドゥイブーチー、わかりました=míng bái leミンバイラ、少々お待ちください=qǐng shāo děngチン シャオ ドン、お待たせいたしました=ràng nín jiǔ děng leラン ニン ジゥ ドン ラ、お越しいただきありがとうございました=xiè xiè guāng línシェシェ グゥァン リン、またのお越しをお待ちしております=huān yíng zài láiファンイン ザイライ、さようなら=zài jiànザイ ジィェン
参照元:https://cn-seminar.com/chinese-customer-services-417
韓国語
韓国語の基本的な接客用語です
いらっしゃいませ(オソオシプショー)、 お席までご案内します(チャリ アンネエトゥリゲッスムニダ)、 こちらへお座りください(イッチョッ チャリエ アンジャジュシプショー)、 ご注文は何になさいますか(チュムン トワトゥリゲッスムニダ) かしこまりました(アルゲッスムニダ) 少々お待ちください(チャンシマン キダリョジュシプショー) お待たせいたしました(オレ キダリショッスムニダ) ごゆっくりどうぞ(マシッケ トゥセヨ)、 ありがとうございました(カムサハムニダ)、 また起こし下さい(ト オシプショー)
参照元:https://matome.naver.jp/odai/2140626498646586701
正しい接客用語で自信のある接客を!!
飲食店で働く人にとって、接客用語は必ず習得しなければならない大事なスキルですが、一旦身に付けてしまえば強力な武器となることでしょう。理想的な接客用語の使用を含めた誠意ある接客態度とおいしい料理の相乗効果で、店の繁栄が生み出されていきます。お客様は料理を味わうためだけではなく、おもてなしの心を味わうためにも来店されていると考えて接することが大事です。身に付けた接客用語をぜひ使いこなしてください。